蒼ノ下雷太郎のブログ

一応ライターであり、将来は小説家志望の蒼ノ下雷太郎のブログです。アイコンなどの画像は、キカプロコンでもらいました。

今頃になって『シャイニング』をみた

 けっこう、勉強のために映画を見てきたつもりだったが。

 案外、古典の名作と言われてるものをスルーしてることもある。

 (いや、映画くわしいって自慢しておいて黒澤も何も知らない奴は論外で)

 例えば、黒澤映画をほとんど見ていても『七人の侍』を見てなかったり。

 スピルバーグの『E.T』を見てなかったり。(これは気持ち分かるが……)

 

 で、キューブリックの『シャイニング』が、俺にとってはそうである。

 (いや、何か見るのが遅れて……)

 

 キューブリック好きの人からしたら、『バリー・リンドン』は見て、これは見てないのはドアを斧でかち割られるくらいの怒りかもしれんが。

 いや、何かね……名作だからこそ、あとでいいやって尻込みしちゃうのあるじゃん。

(ちなみに、他だと『地獄の黙示録』とか見ていない。いや、長いのためらっちゃう……)

 

 見ていて、やっぱりおもしろいよね。『シャイニング』。

 段々と登場人物達が壊れていき、狂気に囚われる描写もいいけどさ。

 画に奥行きがあるから、どこから来るのか分からないのがホントこわかった。

 それこそ、日本ホラーのような怖さがあるんだよね。ほら、呪怨とかよく見るとあの少年がいたり、とかあったじゃない。

 あとリテイクしまくりのおかげか、役者の演技も常軌を逸していてね。(子供の演技も何百回もやらせたのかね……)

 子供のブツブツ……言って包丁持つとことか。

 ドアからニコルソンがこんにちわ、とか。

 奥さんとか、奥さんとか。

 

 てか、奥さんが強すぎなんだよね。

 多分、クロック・タワーやバイオハザードに出ても普通に生き残りそうである。

 

 「何者だ、あんた!?」

 

 「主婦!」

 

 あの名シーン。

 ドアからこんにちわ、のとことかも。

 ドアの上の方を壊して、手を入れて鍵を開けようとしたトコを――しっかり狙って切りつけてね(浅かったけど)。

 あそこ、『ドライブ』みたく縦にバサッーと切ったら勝ってたんだが。

 いや、映画の都合上仕方ないのか。

 最後の写真とかも、後味がすごく悪くさせられゾクゾクして良かった。

 原作だと元々は良い夫なんだっけか。映画だと元々、そそのかされる前から素質があったようだが……。

 

 あれだね。人は顔で選んじゃいけないっていうけど。

 あの夫は選ぶべきじゃなかったね……。

 あれは、喜んで斧ふってこんにちわ、する顔だったよ……。

 (いや、奥さんの顔芸ももしかしたら夫の狂気を加速させた原因かもしれんが)