蒼ノ下雷太郎のブログ

一応ライターであり、将来は小説家志望の蒼ノ下雷太郎のブログです。アイコンなどの画像は、キカプロコンでもらいました。

下ネタという概念が存在しない退屈な世界 一話と二話の感想 (黙らせようとする奴はぶっ飛ばせ!)

 エロというのは学習のように積み重ねて発生するものではなく、突発的。本能で起こるもので、どんなに抑えても涌いてくるもんだ。というか、フロイトさん辺りなら『赤ん坊からすでに変態なんだよ! 間違いねーよ!』とか言いそうだが。

 俺がエロに注目していたのはいつ頃だったか。四歳か五歳……いや、大体そんなもんだろ。みんなそんなもんだろ。俺は悪くない。(ネジを持って)大体、みんなこの頃から無意識にエロを求めるのだ。別に俺は早くない。

 

 幼い頃に、兄のおさがりだと思うが、家に怪獣ビデオだわんさかあってそれを貪り食うように鑑賞していた。昭和のウルトラマンはそれで大体知ったし、昔のゴジラや、ガメラまで見てた。(白黒で、確か子供達を助けに宇宙行ってたような……)ウルトラマンも日本のだけじゃなく、グレートも見たりね。グレートは怪獣がかっこいいんだ。より、SFっぽくて。

 と、これだけならほのぼのな子ども時代かもしれんが。

 俺は同時にエロにも目を行くようになっていた。

 何故かうちには『遠い海から来たCOO』のビデオがあったんだが、そこにはエロイシーンがあったのでかなり大好きだった。(いや、全体的に細かな描写や、主人公とCOOの絆もいいんだが)あと、『ストリートファイター』の劇場版も好きだった。いや、ベガが誰か分からないアレじゃない。アニメ版の方だ。

(正式名称は『ストリートファイターII MOVIE』)

 これも動きが良いし、何よりソニックブーム波動拳が迫力あって見られて大変おもしろかったのだが、当時の俺が注目していたのはエロだ。チュンリーの裸だ。仕方ないだろ、シャワーシーンがあったのだ。

 しかもそのシャワーシーンというのは、バルログが部屋に忍び込んで襲いかかるというもの。

 シャワーから上がったチュンリーが、薄着一枚のまま戦うという。しかも、バルログの武器は鉄爪。バルログってのはイケメンキャラで、俺が憎むべき奴なはずなのだが、あれほどイケメンキャラを絶賛したことはないだろう。俺はチュンリーではなく、バルログを応援した。当たり前だ。それが生物だ。だが悲しいかな、最後に勝つのは正義なようで性義ではない。バルログは負けるし、ガイル……あの訳分からん髪型をしたアメリカ軍人に助けられて何かいい雰囲気になるし。何がソニックブームだ! とキレた。(どういうキレ方だ……)

 

 このとき、俺はまだ五歳ぐらいだと思う。

 それでも、こんなエロに興奮していたのだ。

 しかも誰かに教わったのではない。自ら恩恵を受けてフィーバーしていたわけだ。

 しかし悲しいかな。これがもし、何もエロイのを見ないまま過ごした十六歳だったら俺の反応はどうだったのだろうか。下手したら、バルログは何て悪い奴だ!」ひどいことを言ったかもしれない。そう、エロとは本能ゆえに抗うことできない。だが、もし無菌状態で育てられたらどうだろう。ぶっちゃけると、子供の頃からこんなにエロかった俺ではあるが、子供の作り方を知ったのは中一でやっとだ。こんなんでも、無菌だったのかと驚きだが。さらに、厳しくされていたら?

 それこそ、高校生にもなって子供の作り方どころか。

 エロの意味さえ分からなかったら。

 異性の裸を見ても何の反応どころか、これはイケナイものだと悲鳴を上げるような状況だったら?

 

 


TVアニメ 下ネタという概念が存在しない退屈な世界 PV - YouTube

 

 はい、『下ネタという概念が存在しない退屈な世界』である。

 

 枕なげーよ、と思われるかもしれないけどね。

 ほら、枕が一つなら短いが。二つなら長い。

 長い方がよくない?

 ってことでね、許していただけると幸いかと。

 

 原作は赤城大空先生の、ライトノベルで。レーベルはガガガ文庫でね。

 型破りな作品を出すレーベルでお馴染みだけど、それを知ると(あ、なるほど)と思わされますね。

 「公序良俗健全育成法」なんてものが成立して、日本からエロが一切排除された世界が舞台。

 アニメのロリコンものだけじゃなく、エロが全般ダメになった。

 アダルトビデオだけじゃなく、グラビアも。

 下手したら、アイドルだってやばいんじゃないか。それこそ、古典小説はどうなるんだって話であるが。

 主人公は父親がそれに反抗するテロリストとして捕まったため、世間から冷遇されることが多かったんだね。

 だから彼は、それによって逆に清く正しくあろうとして、父親とは正反対の道、エロなんて言語道断なんて道を進もうとしていた。

 そんな彼が、まぁエロテロリストと出くわすわけだが。

 

 ほんと、俺からしたらディストピア中のディストピア

 そんな世界、マッドマックス以上に荒廃してるぜって話だが。

 この作品の主人公達は、そんな圧制をむしろ小馬鹿にし、反抗しまくるんだ。

 駅で露出魔のような格好で現れたり、エロ写真を学園に配布したり。

 全校生徒が集まったときにハエの交尾動画を自分の声つきで解説して見せたり。

 いや、テロというか悪戯に近いんだけど。

 

 こういう人は現実にもいて。エロではないけど、『イエスメン ~大資本と闘うお笑いテロリスト~』という映画とかあるし。

 他にもエロってわけじゃないし、悪戯でもないけど。

 ロシアで、男同士で手を繋いで街を歩く動画もありましたね。(ロシア以外でもやってるんだっけ)

 あれ、すんごいことになってたけどね。別に誰とつなごうがいいだろって思うけど。(まぁ、どの国にも偏見はあるもんだけどさ)

 他にも同性愛者に対して過激な発言をする奴らの前でファックするなんてのもあったか。これは悪戯というか、攻撃だな。

 

 エロ云々だけじゃなく、どんなに誰かが黙らせようとしても。

 黙らない奴はいる。

 そして、この作品はその黙らない奴らを描いている。

 いやいやそれだけじゃなく、黙らないことの快感も描いてるんだね。

 ハエの交尾を見せるとことか、それの快感がMAXになって、多分見ていた人は全員『ザマアアアアアアアアアッ!www』となっていたと思うが。

(おそろしいことに、これ中国でも配信されてるらしいんだよな。『進撃の巨人』はだめで、これはOKとか基準が分からない……)

 まぁ、エロってのは本能であると同時に欲望だからね。

 そりゃ、限界フルスロットルしたら色々と問題もあるけどさ。

 強引に蓋をするのも間違いだ。

 そんなことしたら、黙ってられるか!という奴が出てもしょうがないんだよ。黙ってくれ、分かりましたって素直になったらそれはもう人間じゃない。それこそ、機械か何かなんだからね。

 

 このアニメ、エンディングの曲もまたすごいんだが。

 ぜひ、これを見たあとはこの歌を歌って、よりテンションを高めていきたいね。

 何か長くなったけど、ようは黙らせようとする奴らなんてぶっ飛ばせ!