蒼ノ下雷太郎のブログ

一応ライターであり、将来は小説家志望の蒼ノ下雷太郎のブログです。アイコンなどの画像は、キカプロコンでもらいました。

どん底に落ちたときこそ本当に見えてくる姿が(『アイドルマスターシンデレラガールズ 2nd 21話』 感想)

 どうしても、ファンだと譲れないものがある……。

 内心は不評コメントがあると鉈もって飛びかかりたい気持ちに苛まれるが……いや、自分はどう思ってるんだと言われると。

 

 まぁ、アイドルマスターシンデレラガールズ 21話である。

 

      
   「アイドルマスター シンデレラガールズ」第21話次回予告ムービー - YouTube

 

 ぶっちゃけ、作り手が提示しようとしてる答えに。

 あっさり、はまりすぎてる感がある。

 ……いや、ツイッターに影響されてる感はあるが。

 

 劇中劇でキャラクターの心情や、もしくは今後の展開を暗示させるっていうのはよくあることだ。俺も一応使うことはある。

(例えば、劇中劇というか小道具だけど。「さよなら、Dtritus」で、登場人物が持ってる本がそのときのそいつの心情をあらわしていたり)

 『SHIROBAKO』でも、「ゴドーを待ちながら」は出てきたね。

 あれは、声優業界とそれに焦がれて入ったズカちゃんをあらわしてもいたけど。

 だから、本田劇場も間違ってはいないんだろうけど……。

 時間もあるんだろうけど。

 短い間でさらに未央は元々劇をやってたキャラじゃないし、どうしても「え、それで?」となっちゃう。凜の出した選択に彼女が納得する理由が。

 いや、これを言っちゃうと30分アニメだから仕方ないジャン、で終わるんだけどさ。

 

 ただ、話で伝えたい内容自体はおもしろいと思う。

 俺は作品を「~こういう話だ」というのは、あまりしたくない。てかしてみても、人によってそれは大いに変わる。

 例えば、シンデレラとかどうだ。

 あれなんて大きく変わる一例だろう。かわいそうな女の子が王子様と結ばれてハッピー? ちげーだろ、あれはシンデレラの努力の否定だろ!(という言い方もできる)

 だって、シンデレラってあれだけがんばったけど、自分の手で変えられてないからね。

 だから、魔女の手を借りるってのは彼女の全否定でもあるんだ。

(いやここら辺の構造は、『かいがいの』で見て知ったんだが。てか丸パクリだが)

 で、言ってしまえばデレマスはこの話につながると思う。

 とくにデレマスは、「がんばっても報われるとは限らない」を何度も書いてるからね。キャラクターが良かれと思ってやってみても、それが良い結果につながるとは限らない。新人三人をライブに出させたら~、原宿での迷子とか~、新田が倒れたりとか~、他にも数えたらキリがないけど。

 でもさらに厳しいのは、「でもがんばらないと、何もはじまらない」も明確に伝えてるんだよね。

 これはアニメだけじゃなく、現実でもあることだよね。

 こんなの例を出すまでもないだろうけど……。

 

 あと、デレマスや、初期のアイマスの集団の描き方も面白い。

 これは『ガッチャマンクラウズインサイト』にもつながると思うんだ。

 ようは、ゲルサドラができなくて、一ノ瀬はじめがやりたいことって、デレマスやアイマスのみんなだろ?

 デレマスは、集団の中にユニットが組まれて他のユニット分からないしユニット内でも問題起こるし。

 アイマスは、しょっちゅう衝突が起こるし。むしろない日がありえないし。

 でも、それでもいっしょにいようとするんだよね。前にでも、上にでも。目指す方向は違えど。

 ゲルルではこれができない。みんな同じになるってのは、ようは一人ぼっちのようなものだ。そんなもの、いくら集まっても『リトル・ピープルの時代』のままである。

リトル・ピープルの時代 (幻冬舎文庫)

リトル・ピープルの時代 (幻冬舎文庫)

 

 

 この本も、集団を考察していておもしろい。(いや、脇道か)

 

 

 あと、今回おもしろかったのは島村卯月だね。

 アイマスは春香をボッコボコにしたアニメですけど、しまむーもか……とビクビクしていたが。どうやるんだと、正直分からなかったんだけどね。一期ではあんなに輝ける太陽だった彼女だから。

 でも、ここまでくると明確というか。

 前の話でも書いたけどさ。

 やっぱり、346プロに一番合わないアイドルって本田未央でも渋谷凜でもなく、島村卯月なんだよね。

aonosita.hatenablog.com

 

 いや、何で『フューリー』なんだよと……思われるかもしれないが。

 

 春香も、アイドルになることが目標だったから。

 もうそれは最初の段階でほぼ叶っていた。

 さらにいえば、一期の終わりで大体が叶っていた。

 だから、あとの願いはみんなといることを継続することなんだよね。(いや、それだけじゃなくPへの想いもあるんだろうけど)

 だからこそ、あんなに苦しんで……。

 

 ただ、しまむーは微妙に違うんだよな。

 ツイッターでも散々言われてたけどさ。機械のようだとか。

 彼女のひたむきさって、それこそ一期では好意的に描かれてたけど。

(Pがひたすらレッスンして待っていてください、に何の文句も言わないのとか)

 あと、最近のシンデレラ劇場だっけか。あれでも、描かれてる。

(原作ゲームに、定期的に更新される四コマがあるのだ)

 あれで、メイドカフェでやるような「おいしくなれ~」を連発するんだね。真顔で。

 ここまでくると、狂ってるというか。

 ゴン!? と思っちゃうんだけど。

 

 多分、しまむーはそれで責められるんだろうな……。

 ・元から願いは叶ってる。

 ・さらにいえば、元々当人が自主性があるといえない。

 ・NGが解散のような状態に。

 これで、どうしろってんだよ……。

 しまむーファンを殺す気かよ……。

 

 

 いやまぁ、ここまでキャラを追いつめるからこそ。そのキャラクターのかけがえのない本質が描かれる。そう、ロッキーがリングに上がったように。追いつめられて、追いつめられて、どん底に落ちたときこそ本当に見えてくる姿があるんだよね。

 だから初期のアイマスも、今回のデレマスも好きになれそうだと思う。

 ……手加減してほしいな、と思ったりもするが。

 以上、もうこんな深夜です。蒼ノ下雷太郎でしたぁ。