バイトの前に、ギンティ小林さんの『新耳袋殴り込み 第一夜』を読んでる。
心霊スポットと噂される廃墟や住宅に、殴り込む勢いで乗り込む本である。
いや、こう説明すれば聞こえはマッチョに聞こえるかもしれないが、中身はスパイダーマンの格好に着替えて「ヒーローとして悪霊を!」とか言ったり、集団でいった廃墟に一人でもっかい行ってこいよと言われてガハハハハッという笑い声が聞こえたり、やっぱり映画秘宝的な内容である。まあ、映画秘宝だし。不謹慎かもしれない、そりゃ霊が出ると言われる場所だしね。ホラー映画だったら、そんな奴らは真っ先に死ぬよ! 『放送禁止』だったら、翌日行方不明だよ!
しかも、この本のすごいことは、幽霊を信じてないわけじゃないんだよ。実際、心霊現象っぽいことも作中で描かれてるし……それなのに、乗り込む。殴り込む。
殴り込む人生か、殴り込まない人生、どちらかを選ぶなら殴り込む人生を選ぶという。さらに、その選択肢を選んだ上で、スパイダーマンを着て殴り込まないか、スパイダーマンを着ないで――という選択肢もある。スパイク・リーが聞いたら、馬鹿か!? と驚くだろうが、知っちゃこっちゃない。ともかく、殴り込まなきゃいけないのだ。幽霊ばかりがこちらに害を与えるなんてあっちゃいけないのだ。言ってる俺もわけが分からなくなってきた。ともかく、気合いだ、気合いだ、気合いだ!
以上、蒼ノ下雷太郎でした!