ロッキーを、3からザ・ファイナルまで見た。
- 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
- 発売日: 2007/10/05
- メディア: DVD
- 購入: 1人 クリック: 19回
- この商品を含むブログ (95件) を見る
やっぱ、いい。
すごい、いい。
それぞれ、別々のことに挑戦している。
ロッキー3では、ロッキーが偽りの安寧に身を委ねすぎていて、そこからの脱却を望むために挑戦した。その流れで、恩師であるトレーナーであるミッキーが死んだが、1と2で好敵手であったアポロがその代わりにトレーナーになってくれた。
何と、胸熱。
ロッキー4では、そのアポロが死んでしまうんだけどさ。
だが、アポロが死んだ理由ってのがボクシングの試合で死んだってね。
散々やる前に殺されるぞと言われながら、それでも『戦わないなら死んだ方がマシだ』と言ったアポロだから、死ぬシーンは思ったよりかは泣かなかった。すごい大好きなんだけど、アポロ。だから、一番悲しかったのは、ロッキーが葬式で別れの言葉をすごく寂しそうに言ってたことなんだ。
悲しいよりも、寂しい。
アポロとしては、あのまま戦わない方が死んでいたのだから、望んだ結末かも知れない。多分、彼なら直接自分が死ぬ未来を見せても挑戦したんじゃないか。だからこそ、悲しさよりももう二度と友と会えないことが、とても寂しそうだったんだ。
そして、ロッキーは友のために戦いに赴いていく。
ロッキー5は、ロッキー自身の挑戦というより彼の息子や、彼の疑似息子だった弟子の挑戦であった。
皮肉にも、その挑戦というのがロッキー自身に向かってくるのだが。
我が子のように愛していた弟子トミーがね、父性から逃れるようにロッキーから離れ、最後には直接バトルまでしてね。
ある意味、ロッキーにとって最もやりたくない相手だったろうが。
これまでは勝つことで解放感が得られるロッキーだったが、どことなく悲しさもあるラストだったと思う。
ザ・ファイナル。
大分ときが経って、妻は死に、息子は大人になって会社勤め、自分はレストラン経営。ボクサーでいることは、過去の栄光となっていたのだが――。
五十代なのにボクサーとして復帰して、さらにチャンピオンに挑んでね。
ともかく、出る言葉、出る言葉がほんと泣けてきて――心は歳を取らないなど、全てが名言のように、宝石のように輝いている。もう、最高。ここまで見てきて分かったけど、ロッキーで最高なのは1や2じゃない。ロッキーは最新作こそが最高傑作なのではないか。
立ち上がる意志こそ、すばらしい。
この世で最も美しい姿を、無駄なく、かつスマートに映像化したのがロッキーなのではないかと思っている。
ザ・ファイナルのラストは、あのランニングから博物館の階段をのぼってのシーンを――多種多様なファンがマネるのだが。ここでまた、泣けてもうた……。
そう、ロッキーとはもはや概念なのである。
作品を越えて、立ち上がる意志を体現した作品。概念――まどかアルティメット! アルティメットだよ! ロッキー!