俺の世代というのは、ファンタジーが山のようにあった。
小学……何年生だったかな。いや、年齢をバラしたくないからじゃなくて、いやあんまりバラしたくないんだけど。
ともかく、幼い頃からファンタジーはありふれていた。
『スレイヤーズ』『魔術師オーフェン』『ロードス島戦記』『ゴクドーくん漫遊記』(何か一個変なの混じってる気もするが)あと、アニメで神を殺そうとする少年のファンタジーなかったっけ。ヒロインがその神なんだけど。(駄目だ、題名思い出せない)
他にも、ドラゴンクエスト、FF、とゲームでも山ほどあった。さらにいえば、ガンガン系の漫画って大抵はドラゴンクエストから発生したようなRPGの世界観がほとんど。平気でTVや畳みが西洋風のに出てくるのもあった気がするが、いやそれは置いておこう。
ガンガンだと、『魔法陣グルグル』か?
だけど、この流れが一変してSF色が強まる。
それは何かというと、多分『FF7』だよな。最近はリメイクでまた熱が復活してるけど。
これは、小学生の頃だったか。発売されたのは。
俺がやりはじめたのは遅くて、中学生の頃だ。
いや、それまで任天堂信者だったんだが――その話は置いといて。
当時は本当に画期的だった。
ゴブリン、エルフ、とお馴染みのファンタジー世界観が主流だった時代。王国があって、王様がいて、魔法がいて、勇者がいる。剣と、魔法と、あと武術とか、そういったものでパーティー組んで戦う。
そんなお約束事が蔓延していた時代に、剣で切り裂くように現れたのがFF7。
ドラゴンクエストと並ぶ、RPGの巨頭がだよ。
神羅カンパニーという、企業が敵で。
主人公は今でいうエコテロリスト。
FFらしい用語やアイテムは随所に出てくるけど、主人公は巨大な剣を持って、銃器を持つ兵士やロボットと戦ったり、バイクにまたがったり、街はスラムがあったり――と、当時の子供達にとっては、昔でいうガンダムだったり、スターウォーズだったり、それくらいのレベルで革新的な作品だったんだ。
だから、俺が書こうとしてる『7start』って小説も。
SFってジャンルに入れてはいるんだけど。
実はファンタジーとしての毛色がある。FF7の因子が濃厚だからね。
そのためには、何が必要かって執筆しながらも資料を模索してるんだ。
今日は『フェイクドキュメンタリーの教科書』ってのを読んでいて。
ロケハンをちゃんとやって、空間をしっかり把握するってのがあって――。
(あぁ、俺も小説の世界観――舞台をしっかり作らなきゃな)と思った。
スケッチブックでも用意して。
空想地図みたいに、小説の舞台を書こうかなってね。
とりあえず、日々、地道に、一歩ずつ。
以上、蒼ノ下雷太郎でした。