ブログ小説第二弾 『僕は2000年を振り返ろうと思う』
(カクヨムに投稿してる【騒音の怪物】の番外編です)
*今後は、毎日『7start 2.0』と『騒音の怪物』の番外編を。
交互にブログに載せようと思います。
載せる時間は、大体朝の7時~8時ころ。
(遅れたら、蒼ノ下死ね馬鹿野郎と言ってください)
(というか『7start 2.0』の更新遅れてごめんなさい、早急にやります。『EMBLEM』と『騒音の怪物』は更新しました)
で、これよりブログ小説がはじまります。短いですが、ご堪能あれ。
僕は2000年を振り返ろうと思う
村先 幸広
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僕は2000年を振り返ろうと思う。
振り返ろうと思う。
ノストラダムスがどうたらこうたら言われたあの年を、僕は振り返りたい。一応、世紀末と貴重な年のように言われたが、実際はノストラダムス以外は大して何もなかったように思えるあの年を。僕は振り返ろうと思う。
2000年。
これを振り返るのに思い浮かべるのは、何故か僕は歩道橋なんだ。
つい、歩道橋を渡っていると横断歩道を眺めてしまう。
上から。
横断歩道の上から。
ついつい、眺めてしまうのだ。
何故かは分からない。いや、分かりたくないだけかもしれない。もしかしたら、あっちの方がよかったかな。早かったかな。歩道橋なんかより地べたを歩いた方が早かった。この階段を上った方がめんどうじゃないか。横断歩道の方が全然よかったよ。ショートカットどころか、ロングになってしまったよと思ったのかもしれない。
それが、僕が2000年に抱いているイメージなのか。
僕は、彼女に出会った。
多分、この出会いが僕の今後の道筋を決めたのだと思う。これを書くキッカケになったのは、叔父が昔住んでいた洋館を譲り受けたことだが。そこで、四人の弟子たちの幻覚を見たことなのだが――いや、それはどうでもいい。僕は、振り返ろうと思う。
何百年も前の異国の予言者に、消費者はさわいだり面白がっていたあの年を。
絶望していた人はノストラダムスに希望を見出し、信じてない人は笑いの種にしか見ていなかったあの年を。
僕は振り返ろうと思う。
あのとき何をしたか。していなかったか。
小説は何を読んでいたか。
映画は。
漫画は。
好きなドラマや、テレビタレントはいたのか。
僕も大分歳を取ってしまったので、手探り状態で思い出すようなものだが、思い出そう。振り返ろう。
2000年。
だって、そうでもしないと僕は何もないから。
大して過去もないくせに、と感じられるかも知れないが。少ない経験だからこそ振り返りたいのだ。あの洋館で、館で。
長年積もり積もったものを見せられたから――僕は――
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本編はこちら。
最新話、59話を投稿。
大体、どれも短くてパッパッと読めると思います。