『の・ようなもの のようなもの 』見た。泣いた。
前作の、『の・ようなもの』は森田芳光監督の作品で、それについての熱い語りは宇多丸さんがしてるんで言わないが。
そして、世代的にも俺は『の・ようなもの』は違うからね。バブルの時代の頃か。俺、生まれてすらいないよ。そして、アマゾンプライムで見てる世代なわけでして。
だから、続編である 『の・ようなもの のようなもの 』を見てもあまり感動しないと思ってた。
森田監督はもう亡くなってるわけだが、あの前作の俳優も含めてあの映画が帰ってくると言われてもスターウォーズも感動しなかった俺なので感動しないとね。思ってたんだけど、泣いてまいましたね。
そもそも、前作からしておかしな映画で、おもしろい人が何かいろいろとおもしろいことをする、って映画でして。
ハリウッド映画のようにドッカンドッカンしないし、かといって奥深い文芸座で流れるようなものがあるってわけじゃない。でも、何故か目が離せない。妙な引力を持った作品だった。
そして、続編の 『の・ようなもの のようなもの 』で泣いたわけが、それが明確に受け継がれてるのがね、見せてくれたので。こりゃもう、泣くしかないでしょ。
どれだけ長い時が経っても、映画を作った人が死んでしまっても、でも誰かが見ていたんだよ、だから受け継いだんだよと分かって――もう涙腺が止まらなかった。
で、話題は変わるが。『宇宙よりも遠い場所』もそういうアニメだった。
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シラセがね、もうシラセがね。ほんと、かっこいんだけど。こいつ。
死んだ母のために南極を目指していた少女が、次第に友達といっしょに行くことが目標になり、でもそれが実は母親と同じことをしていたわけで、真に想いを受け継ぐことができた。
それがもう、ありありと映像で見せられてこりゃもう、泣くっきゃない。泣くっきゃないよ。
最終回がはじまる前は「明日からどうやって生きて行こう……」と終わる前にロスしてたのに、いざはじまると、少女達の成長がアリアリとしていて、終わるのが悲しいんじゃなくて、爽やかというか、さっぱりしてるというか、キレイだったんだね。
シラセが母から受け継いだのは、まだ見もしない広い世界に飛びこんでいく、ここじゃないどこかへ、ふみだす力なんだろう。
見終わったあとはロスするひまもなく「俺もがんばらなきゃ!」と思うから不思議なもんだよ。
しかも、そのここじゃないどこかへ、ふみだす力をテーマにしてきたのは日本アニメの伝統みたいなとこもあるし、それらを正統に受け継いだ作品といえるんじゃないか。
俺も、落ちたり落ちたりを繰り返してますが、よりもい見て元気出ました。
明日からも、がんばるぞい、と。
以上、蒼ノ下雷太郎でした。した!