いま、「少年は荒野をめざす」を読んでる。
美麗で細緻な絵と、作品の主人公なのに題名の彼女の存在はどこにもなさそうな哲学的というか、少女の内面的な葛藤を描く漫画か。(題名のとこは、解説を参考に)
アマゾンでつい買ってもうたが、やっぱ面白いね。この頃の少女漫画はおっさんが語ることでしか知ることはできないが、こんなすげーのがわんさかだったんなら、すごい時代だったんだなと今の時代を生きてる身としては嫉妬してしまう。
いや何も、少女マンガに飢えてるわけじゃないが。
俺が吉野朔美さんを知ったのは、長門有希の100冊で『ECCENTRICS 』があったからだ。このマンガを読んでから、他の作品どうなんだろうと気になってはいたが、いやはやあれから数年経ってしまった……。もっと早めに、これを読めばと後悔する。
少女なのに、少年に憧れる。
自意識を問うというか、自分とは一体何なんだ、少女というカテゴリーも含めて自分は自分なのか、と考えたり、悩んだりする主人公に妙な共感を覚えてね。
いや、そんなことは考えたことないけど。
でもこう、多分誰かに言っても分からないことって、誰にでもあるじゃない。そういう雰囲気がありありと伝わってきてね。で、伝えたら伝えたで見当違いな返しが来たりして二度と話さないよとふてくされちゃうわけだが。
今後も楽しみ。全巻セットを買ったので、続きも早く読みたい。
以上、蒼ノ下雷太郎でした。