ひさびさに、最近見たDVDの話をしようと思う。
だがすいません、今回語るのは映画ではなく演劇です。
TEAM NACSという演劇ユニットが行う舞台のDVD。
大泉洋さんが所属してる、とこですね。
はじめは借りる気なかったんだけど、レンタルビデオ屋で。
ちまちま、通りすぎる度に横向きにされて表紙が見えてきてね。
(あぁ、映画以外にも何か他の刺激が欲しいなぁ)と思い始め。
ついつい、借りてしまったのです。
実際、借りてみて正解でした。すごい面白かったです。
演劇に関しては昔はちょいちょい見ていましたが。
『劇団 本谷有希子』とかナイロン100℃の演劇とか(演目名は忘れた。ケツ出てたのは覚えてる)あとは、ミュージカルで劇団四季のとかね。
……今は金も時間もないし、行けてないけどさ。うぅ……。
いや、こんな俺の浅い演劇鑑賞歴はどうでもいい。
中学校の演劇で癒し系ミュージシャンの役をやっていた俺如きの鑑賞歴はどうでもいいのだ。(ここのとこ、話と何も関係ないな……)
『水曜どうでしょう』も見てない俺だが。
まぁ、大泉洋さんを知らない人はいないだろう。
TEAM NACSは五人だけのユニットらしく、演劇も五人のみで行われる。
だから、一人が何役も違う役をこなしていたりしてて、手塚治虫の作品を思い出させる。(しかもこれ、悪い条件に見えるけど、むしろ作品のテーマを象徴するようにもなってて、良いんだよね)
物語は、簡単に言ってしまえばタイムスリップもの。
現代の若者が、幕末の動乱に行くって話だ。
ここでは、二回(いや三回か?)ほどタイムスリップするんだが。
その度に、違う勢力に主人公は何故か入るんだね。
最初は新撰組の一人として。
次は、攘夷志士――長州藩の一人として。
(いや、何でだよと聞かれると、よく分からないんだけど)
しかし話が進んで行くにつれて、どうしてそういう話にしたのかは分かる。
当時の人々はどっちかの勢力に分かれて本気で戦ったんだろうが、でも現代の若者――幕末の時代じゃない者からしたら、どっちも同じ。どっちも本気で命を賭けて、どっちもかっこよくて、だからどっちも死んで欲しくない、のである。
最初は新撰組に入隊し、ヒャッホーとなった主人公。
現代にもどったときは安心した反面、でも今の俺って何もないよな……あの時代のように何かに命をかけて……と、再び幕末に焦がれる主人公だったのが。
最後は『仮面ライダー龍騎』の主人公のように、どっちの側にも死んで欲しくない、だから戦いを止めたいとがんばってね。
それがもう、泣けて泣けて……。(『7start 2.0』見てくれた人なら分かるだろうけど、そういう主人公に弱いんだ)
俺の世代って、『もののけ姫』や『D.Gray-man』、他にも『池袋ウェストゲートパーク』や『∀ガンダム』、さっき上げた『仮面ライダー龍騎』もあってね。
戦いを止める、主人公が多かったんだ。だから、カクヨムで書いてる『7start 2.0』も必然とそういう主人公になっていったんだけど……。
この演劇に唯一の不満があるとすれば、DVDであることだね。
舞台を直接見に行けなかったのが……残念でしょうがない。
演劇は生ものだと思うし、実際に見たらもっと感想は違っていたのかもしれない。
DVDでこれ見た直後は号泣していた。映画で例えるなら、ミッキーが死んだときのロッキーみたいな顔だ。
おそらく、実際に見に行ってたなら『マッドマックス 怒りのデスロード』みたいなことになってたんじゃないかな。
もったいないことをしたぜ。
大泉洋さんはまさかの土方歳三役(と、他にも重要な役を)演じていて、最初は不安だったが、いやぁすごいよかったね。
あれだ、案外最初は合わないって人の方が土方は合うのかもしれない。
大島渚監督の『御法度』でも、ビートたけしさんが土方をやってたけどさ。(これがまた、かっこいいんだ)
大泉洋さんが土方歳三ともう一つ、重要なのをやっているが、その理由も最後まで見ると分かる。そして、最終的には何を失ったのか。この演目名につながる話しになっていってね。
話の構成も完璧だと思いました。最高!
あ、あと追記。
カクヨムのランキングが多少変わったようで、ランキングが上がりました。
ジャンル(ホラー)で、22位!
ジャンル(SF)で、79位!
現代アクションで、138位。
ぬぅぅぅぅっ……。
まぁ、全体的に上がっているので、それは喜ぶべきだろうか。
個人的には『LOOSER-失い続けてしまうアルバム-』を見た経験を生かして。
もっと上位を狙いたいとこである。
戦いを止めたい主人公、いいよね。
戦わなければ生き残れない、だがそればかりじゃ生きてる意味がない!
以上、蒼ノ下雷太郎でした。
機会があれば、また演劇見に行きたいねぇ。