自室の電球が切れてもうた……。
新しいの買いに行こうか、いや逆にこれでいこう。
ケータイのライトをピカッ、と光らせて。
光と闇の落差で逆に眠りにくくなった。
これで、作業効率が良くなるんじゃなかろうか……どうだろうな。
素直に買いに行こうかな。
いや、まくら話にしても無駄話すぎますが。
今日はちょっと、これの感想を語りたいと思います。
蒼ノ下雷太郎が、こんなこじゃれた雑誌を買うはずがない!
嘘付け、この野郎!
と思った方が多数だと思います。
俺も他人だったら、この蒼ノ下! 嘘つくな! と言っていたかもしれません。
……いや、まぁ、町山智浩さんが編集協力してるからなんですが。
本当はがんばって立ち読みで済まそうとしたんですが。
いや、正義のためにテロを犯すテロリスト並にがんばる方向を間違えてた俺ですが。
でも、冒頭の町山さんの文章を見てね。
あぁ、これは買って読まなきゃダメだと。浄化されてしまいましてね……。
冒頭から、映画に出てくる本が気になると文章は綴られます。
きっと、それは作者が伝えたいメッセージであり、作品の根幹をなす――もしくは、キッカケとなったものに違いないと。
そして、スピルバーグの『アンブリン』という映画からはじまり、最近大ヒットしたアメリカホラー映画『イット・フォローズ』、そして昨年大人気(とくに俺が)だったクリストファー・ノーラン監督の『インター・ステラー』、ウェス・アンダーソン監督の『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』、『グランド・ブタペスト・ホテル』と続いていき――
そして、ヴィム・ヴェンダーズ監督の『ベルリン・天使の詩』につながり、最後はある映画の引用で終わります。
(ちなみに、『ベルリン・天使の詩』は『攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG 第18話「天使の詩 TRANS PARENT」』に、影響を与えてる)
これで語られることは、細部を見ること。
細部を見るって、目を細めれば分かる事じゃなくて。
それこそ、作者がどういう意図でこのシーンを撮ったのか、とか。
考えながらじっくりと、場合によっては何度も、行うことだ。
正直言って、今じゃそれは廃れてるというか――疲れると思われてる。
いや、実際疲れるしね。
でも、細部を見るってことは大事なことで、それでじゃないと見えないこともあるんだよ。
ある有名な作品が、実は隠されたテーマがあったとか。
この登場人物は、実はこんなことを想っていたとか。
場合によっては、細部を探し続けた本人の人生さえ変えてしまうような――すごい真実さえあるかもしれない。
細部に神が宿るというが、大まかな図式だけなら誰だって案外できるものだ。
型だ、型。
しかし、本当に大事なのは細部じゃないのか。
それを見ることこそ――それこそ、評論するように細部を見ることこそ、今の世の中、最も重要なんじゃないか。
この雑誌を読んでて、そう想いました。(蒼ノ下が勝手に抱いたイメージではありますが)
人を見ることだって、大まかな外面じゃ分からないからね。
大事なのは細部、その人物を作り出した中身――なんじゃないでしょうか。
それを鍛えるためにも、映画に登場する本はチェックかもよ、と。
以上、蒼ノ下雷太郎でした。
高いという感想も多い一冊ですが、書かれてる内容が政治や宗教、金融など、幅広く、濃厚なため、創作に携わるものには良い刺激になるんじゃないでしょうか。
カクヨムとかね!
んじゃ、また明日。