あぁ、最近いつ雨降るか分からんから洗濯干せんわぁ、と思っていた雷太郎です。
書かなきゃいけないものもあるんだけど、その前に、燃料として――ってことで、アマプラで映画を見た。
『二重生活』だ。
菅田将暉でてんじゃん、って、リリーフランキーや長谷川博己も、ということで見てみた。
原作は小池真理子さんの小説。
あぁ、内容が『悦楽交差点』に似てると思ったら、原作に影響されたのがあの映画だったのねん。
ピンク映画、深いストーリー性もあり、ヌいてもいいけど話も良いって映画。ってのは映画秘宝で知ったんだけど、有名な城定秀夫監督の映画である。
内容は、人妻を盗撮しときおり尾行していた男の話で、前半はずっと人妻を追う視点なのだが、それが後半になるとガラッと変わる映画である。
映画でもなんでも、物語に必要なのは共感で、共感により物語は他人の身の上話ではなく、自分の話のように感じる。共感とは一種のレンズだ。
そう言うと、全ての物語は盗撮といえなくもない。
何て下手な評論家気取りしてみたが、映画『二重生活』はその点をとくに意識した映画だろう。
『二重生活』のあらすじは。
哲学科に通う主人公は、論文のために理由なき尾行、たまたま目に付いたって理由で他人を尾行する。表向きは理想の家庭を築いた編集者の男を尾行するのだが、している内に彼の秘密を目撃してしまい――。
という。
尾行される男が、長谷川博己で。
尾行する主人公が、門脇麦なのだが。
長谷川博己を尾行する門脇麦を、観客である我々は見る形になる。
いわば、二重の尾行だ。
尾行している内に主人公は相手の秘密を知ってしまうが、やがてそれは大事になり、果ては男の妻の自殺未遂にまで発展してしまう。
もちろんだが、尾行は悪いことであり、誰だって秘密を他人に勝手に暴かれる道理はない。
だが、作中でも主人公が言うのだが、見てて楽しいと思えてくる。
不謹慎極まりないのだが、しかし、これは男の生活を主人公が尾行してのぞき見してるって体なだけであって、やってることはそこら辺の映画と変わらない。
そう、登場人物をうしろや横、前、どこからでもレンズを向けて盗撮――尾行してるのは、言われなきゃ分からないが、尾行と同じようなものである。
作品とは何か。
なぜ、我々はそれを見たいと欲するのか。
その本質をのぞかせる映画で、とても面白かったです。
(もちろん、実際にやると犯罪なのでそれの代償も描かれてるよ)
最初は(ちょ、近い! その尾行、近すぎだよ、絶対バレ照るよ!)となるんだけど。
あれも、男を見てる主人公を見るという、二重のレンズを分かりやすく提示していたんだろう。
原作見てないのでこれ以上くわしくは語れないが、見て損はない映画。
見終えると菅田将暉はそこまで出てないんだが、いやでも、キレイだなフィリップとうなってしまう。話がそれた。ともかく、良い映画でした。
した。
以上、蒼ノ下雷太郎でした。
また、来週。
(多分)