2015年7月放送アニメ「Charlotte」PV 麻枝准が描く運命の物語 ...
えー、今日は『Charlotte(シャーロット)』第一話を語りたいと思います。
いや、『さよなら、Detritus』はどうしたんだよ。と感じる方もいるかもしれませんが。さよなら、じゃないですよ。また、あとで語ります。えぇ、さよならだけが人生じゃありません。だったらアニメ語らずにさっさと語れよ、と言われるかもしれませんが、ちょっと待ってください。
アニメ語った方が、アクセス増えるんですよ!
しょうがないじゃん! 無名の俺がいくら語っても、アクセスなんてろくに増えない。だから、アニメから引っ張ってアクセス増やすしかないの! 戦略なの!
……とまぁ、とりあえず語ることにします。はい。
原作・脚本は麻枝准さんですね。妙にイケメンな人ですよ。あの人、仮面ライダーになれるんじゃないでしょうか。
他のPV動画だと、kanonやクラナドと、これまで麻枝准さんがやってきた作品を並べてCharlotteが宣伝されてますね。相当、力を入れ込んでいるようです。
一話を見た感じだとコメディ色が強いように見えましたが、公式サイトの画像を見ると、いずれシリアスになるのでしょうか。
やはり、見た感じはプロットが上手いです。
岡田斗司夫さんが言うには、ホラーとコメディ映画はプロットが上手くなきゃいけない。(また岡田さんから引用してしまった。モテないのに何やってるかな、俺は)
『奇人たちの晩餐会USA』という映画があります。
これは、会社の上司に食事会に誘われる主人公の話で、その食事会というのは変人・奇人を同席させて笑いの種にさせるという、まぁ品性を疑うような食事会なんですね。
普通なら、こんな食事会に参加するなんて、と最初から受け付けないでしょう。
でもここにプロットの巧みさがありまして。
主人公は務めている投資会社の落ちこぼれです。だから、何とか這い上がろうと努力します。
その結果、どうにか食事会に誘われることになったのですね。
そう、この食事会は成り上がるチャンスなのです。だから、見ている方も(確かに悪趣味だけど、でもここから成り上がれれば)と感情移入させられるのです。みんな、成り上がりは嫌いじゃないでしょ?
ホラーもコメディも、感情移入が大事だということが分かります。
主人公とは、作品の世界を見ている者に伝える窓のようなもの。
だから、ホラーは怖くなるし。コメディはおもしろくなる。
でも、この映画は単に食事会の悪質さを覆い隠すだけじゃないんですね。
主人公はどうにか変人・奇人を捜そうとしますが、中々いません。
そりゃそうです。中々いないから、変人・奇人なのです。
だがあるとき、車の事故でたまたま見つけます。最初、弁償云々になるかと思えば、全然そんなこと気にしなくて、むしろネズミの剥製を見せられてね。ひたすらネズミの話をさせられて。
(み、見つけた……)
と主人公は思ったのでしょう。上司に誘われた食事会に誘うことになります。
だけど、彼は並大抵の変人・奇人じゃないですからね。何々の日に何々の時間に来てね、で素直に来たら済むような人じゃないのです。
食事会の日の前に主人公の家に来ちゃって――と、ここからは不条理ギャグになります。
腸が煮えくり返るような展開になるのですが。(これも、主人公に感情移入しないと怒れないですね。そして、感情移入といってもやはり画面越しの他人だから、自分のことじゃないと笑ってしまうとこもある)
だけど、次第にこの変人にも色々と事情があるのだということが分かり、許しちゃうんですね。
というか、元々悪趣味な食事会に誘おうとした主人公が悪いので、許すも何もないんですが。
この一連の流れで、結構難しいことをやっています。
主人公に感情移入させる。(ムカツクことしてるのに)
で、不条理ギャグで変人にムカツカせる。
途中から、変人にも感情移入させる。(さらにここで元々は自分が悪いと感づかせる)
引いて押して、の繰り返しですが。
ほんと、この映画はプロットが巧でして。最終的には『(変人・奇人と言われる)こいつらを舐めんな!』と鼓舞させる映画になります。
さて、Charlotteに戻りますが。
これも、結構難しいことをしてるんです。
はっきり言って、主人公はクズです。
もう、ドン引きというか。鉄パイプもって殴りたくなるというか。
主人公は「五秒間だけ他人の体を乗っ取れる能力」を使い、カンニングして名門校に合格します。それだけでも腹立ちますが、能力を使って美少女令嬢(なのかな?)に近づこうとします。
(具体的に言うと、トラックの運転手を操って意図的に交通事故を起こし、で自分が助けるという)
いやホント、クチにするだけて鉄パイプしてやりたいんですが。
『マッドマックス』みたいな映画に行ってボッコボコにやられちまえばと思うんですが。
マジ、怒りのデスロードだよ!
でも、こんなんでも主人公ですからね。
ずっとこのままだと誰も見ません。
ちゃんと、主人公の好感度も上げさせます。
主人公には妹がいて。
妹には優しいんですよね。
ほんと、妹にすら優しくなかったらゴツゴツ鉄パイプしてやったんですが。
で、しかもその後、能力が発覚しちゃって。
吹っ飛ばされたり、殴られ、蹴られたり。
さらに、近づこうとした美少女にはフラレてね。ちゃんと悪行は精算されました。
これで、視聴者は怒りが発散されて無事にアニメを見ることができるというわけです。ここら辺は、昔からコメディ要素が上手かった人だけあって、やはりすごいと思います。
一度嫌いになった奴を好きになる、って相当難しいことでしょ?
ね、周りに嫌いな奴がいたとして、そいつ好きになれます?
しかも、話の要所要所で今後の伏線らしいのもちゃんと出てるんですよね。
妹の星が好きというのもそうですし、「ほかに誰かいたのでは?」のとことかもね。
PVでは過酷な運命とあるから、どうなるのか気になりますが。
いや、個人的には主人公への罰はまだ足りないと思っていて。
事故を起こして職を失い家族を路頭に迷わせた挙げ句、自殺したトラック運転手の葬式に主人公を送り込ませたいのですが!
そこで泣きながら土下座させて、でも誰も主人公がやったことが分からなくて、という展開を望みますが!
いや、運転手死なせちゃったけど! 死なせないまでも、運転手に何か報復させてやりたいですね。あいつ、絶対あのあと罪に問われてるよ! 悪質な完全犯罪だよ、これは!
と、最後は何が何だか分からなくなりかけましたが、ともかく、おもしろいぞ、ってことで。
今後の話にも期待します。
以上、蒼ノ下雷太郎でした。ではー、ではー……。