今、小説を書いている。
最近、サイバーパンクがやたらとなじむようになり、書いてるのもその手のものだ。
サイバーパンクは企業と民衆、圧政される側とする側を描き、日本では逆に警察の側が主人公になり、体制側にいたりもするが、やはり自分の世代がサイバーパンクどんぴしゃというか、その影響を受けた日本のSFに影響を受けた世代なので、胸にドンッと来るものがある。
俺だけじゃなく、クリエイターというのはそういうもので。
自分の世代に流行っていたものに影響され、それを作品に出すものだ。
とくにそれが強く見受けられるのが、去年の終わり頃に発売された。
いやもう、各所で絶賛されてるとおり、すごいおもしろい。
正直、俺がここで紹介するまでもないのだが。
基本は、三つに分けられている。
一、ノベルパート。
二、バトル(タワーディフェンス型の)
三、用語や時系列の載ったリスト
三は、一と二をクリアしながら、順次に進めていけばいいのだが。
ほとんどは、このノベルパートとバトルを交互にやっていくようになっている。
交互にやっていき、埋まっていくのは情報だ。
正直、最初やった段階では謎が多く、何が何だかという話なのだが。
しばらくやっていく内につれて、物語の骨子が見えてきて、さらにそこにある隙間が気になっていき、気がつけば、終わるまで続けてしまうという欲求が生まれる。
こう、ゲーム内における物語、世界観だったりが主体となるのは、これまでも色々あったが。『ひぐらしのなく頃に』なんて、俺はドンピシャの世代で、コミケに並んで買って、翌日メロンブックスで普通に売ってるのを見て愕然とした記憶がある。しょうもない記憶だが。
久々にこういう体験ができたのはおもしろかった。
ノベルとバトルを進めていくのはあれだね、ひぐらしの続編が待ちきれず、考察板で必死に情報をかき集めたのと似てる気がする。
ただ、個人的には惜しいなという感じるのもあって。
いや、これはただの個人の意見だが。カップリングなど、妄想の隙間なるものがなく、物語上でほぼ確定してるのがなぁ。ちょっと不満っちゃ、不満なんだけど。
終わりまでやれば分かるけど、確固たる物語がちゃんとあって、他のゲームのように、このキャラとキャラは付き合ってるだの、妄想する隙間がないんだよね。ほら、ファイアーエムブレムとか! あーいうのがないんだよ!
まぁ、作品の性質上、しょうがないというか。そういうゲームではないといえば、それで終わりなんだけど。
しかし、ここまでSF要素をつめこんで、中には相殺してしまう要素もあったり、(無茶した感はあったが)全てつみこんだのはすごかった。
タイムリープだけじゃなくアンドロイドや平行世界、仮想世界、もう何でもござれだ。
最終的には、ちゃんとSFとして、というかジュブナイルSFとして完結できていたのも壮観だ。
ふぅ、がんばって、仕事して買った甲斐があったよ。
以上、蒼ノ下雷太郎でした。した!