仮面ライダーの映画から、それほど時間は経ってないけど。
すごい、久々に映画館に行った感覚だった。
以前は一ヶ月に何回も行ってたんだけど、お金がねぇ。交通費でも、それなりにいくからね。うん。
お目当ての映画は、最近話題のあの映画だ。
外国の章、それも世界の中心的なアメリカのアカデミー賞を史上初だというのだから、そりゃ、みんな注目しますよ。
館内には、老若男女、まだ学生ぐらいの若い子から年配の客まで幅広かったです。まだ、映画を見る世代はこれだけいるんだね。じゃあ、普段はどこにいるのって話だけど。
ポン・ジュノの『パラサイト 半地下の家族』見に行きましたよ。
ポン・ジュノ監督というと、パッと思いつくのは『グエムル』や『母なる証明』か。
この前、ポン・ジュノ監督がやったってことで、『スノーピアサー』という映画も見た。これは、アマゾンプライムでやってたんだけど。
おもしろい映画だった。
原作はヴィジュアルノベルだって。
あらすじは、文明が荒廃し氷河期となった時代に人類のほとんどが列車に詰められた世界が舞台で、貧困層や最後尾に裕福な者達は前の方で暮らしていて、これらは一生変わることのない役割といわれ、最後尾の者達は長い間、苦渋の生活を強いられてきた。
だが、ある日を境に反乱が起こるんだけど。
って話だ。
ここら辺の設定は、パラサイトでも続いている。
昔、何の本で読んだかな。
是枝監督の作品にも似たようなシーンなかったっけ、体臭など、目に見えないけど誰もが気になるものが、重要になるのが辛かったね。
パラサイトのあらすじを語ると。
半地下、家が半分だけ地下に埋まっていて、窓からは半分だけ道をのぞけるって住居に住む家族の話だ。
その家族は、ほぼ内職だけで食ってるのか。スマホはあっても他人のWi-Fiにタダ乗りして、日中もひたすらピザ屋の箱を折って畳んでの日々。
だが、長男が友人の紹介で家庭教師のバイトやってみたいかと誘われる。
長男は大学に行ってないのだが、友人や家族の助けで(犯罪ともいう)家庭教師に採用される。調子に乗った彼は、雇われ先の豪邸の娘以外にも、弟も教師を募集してると聞き、妹もここに来られるのでは、と考える。
で、ま、あとは題名通りにテンポよく進んでいくのだが。
途中から、観客が驚くような展開になる。別に驚天動地とまでは言わない。ある程度は展開が読める内容だ。しかし、テンポが良く、豪邸の家に寄生することになった家族にも夢中になってしまい、気がつけば、最後は悲しい気持ちになってしまった。
テンポよく話は進み、エンタメとしてのゲラゲラ笑えるコメディや、ハラハラさせられるサスペンスが盛り込まれ、それだけじゃなく、世界中で問題となっている貧困、格差問題もえぐってくる深い内容。
こりゃ、受賞するよなぁ。と納得させられる内容だった。
個人的に「ん、あぁ」とうなったのは、ある人物がキレてある行為をしでかすところなんだが。
その動悸も、下手にクチで説明したりはしないんだよね。
本当に絵だけで、登場人物の表情や雰囲気だけで伝えてくる。不鮮明な繊細な水彩画ではない、明確に濃厚で強烈な油絵として。
水の災害が多いこの国では、このパラサイトのある場面は共感したんじゃないか。俺も去年、近くの小学校に避難したよ。
ともかく、見るなら今、って映画でした。
以上、蒼ノ下雷太郎でした。