蒼ノ下雷太郎のブログ

一応ライターであり、将来は小説家志望の蒼ノ下雷太郎のブログです。アイコンなどの画像は、キカプロコンでもらいました。

すなわち、新しい世界をつくるには、まず現在ある混沌を実現化することだ。(『磯崎新対談本 建築の政治学』を見てカクヨムでやりたくなったこと)

 ひさびさに、ブログを書く気がするが……。

 

 最近、カクヨムのに投稿する奴を書いたり書かなかったり、資料集めで格闘していたので、中々更新できなかった。

 ブログ書くのって小説とは違うエンジンを使うと思うんだよね、うん。

 

 

 最近読んでおもしろかったのが、磯崎新さんの対談本。

建築の政治学―磯崎新対談集

建築の政治学―磯崎新対談集

 

  衝撃がはしった。

 いや、どう衝撃がはしったのかを具体的に言語化できるかというとそうではなく。

 というか、それほどのレベルだから稲妻がはしったかのように衝撃を受けたんだが。

 あれだ、ミステリー小説で森博嗣を見つけたような。

 ファンタジーゲームでFF7が現れたかのような――新しい世界を垣間見てしまった衝撃があったのだ。

 建築家って、一応俺の父親がそういう業界の人だったから馴染みはあるけど、ここまですごいと思えなかった。出る言葉の一つ一つが長年積み上げた知識の山そのもので、それを細緻にくみ上げて、惜しむことなく披露するのだから、こっちはただ受ける――いや、恐れ多い。衝撃を感じて、勝手に叫び声を上げることしかできない。

 

 小説の勉強にもなる部分は多く。

 個人的に感銘を受けたのは、ピーター・アイゼンマン氏との対談か。

 この人との対談は、まるで小説を見てるかのようなんだが。

 中でも気に入った一文がコレ。

 (『ニューヨーク・タイムズに載ったフルメタル・ジャケットの映画批評らしい』)

 すなわち、新しい世界をつくるには、まず現在ある混沌を実現化することだ。

 現在の混沌を理解できれば、それが次の始まりになる、というわけだ。

 ここが、もう、ビリビリはしった。

 電撃きた。

 宇宙キタ、これ。

 

 この一文で思い浮かぶのは、最近だと『ガッチャマンクラウズ』シリーズかな。

GATCHAMAN CROWDS SPECIAL PRICE EDITION [Blu-ray]

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  個人的には、この作品はドキュメンタリー的手法を取り入れたと思っている。

 一ノ瀬はじめ、という存在(主人公)は人によってはこの世全ての悪というくらいに嫌われ。

 ある者からは、救世主の神話のように好かれる。

 本当に、両極端なんだ。

 真ん中はほとんどない、「一ノ瀬はじめ? フツー」よりも「一ノ瀬はじめうぜー!」「一ノ瀬はじめ、最高!」のどちらかがまず目につく。

 それは何故かというと、おそらくは一ノ瀬はじめの主観が伝わって来ないからだ。

 あれだ、マンガでいうと『ONE PIACE』のルフィーがそれに近い。(あいつの場合は読者が怒るとこであいつも怒るという、感情移入の場所、およびテンションを最高潮にさせる装置として意味があるだろうけど)

 一ノ瀬はじめの場合は違うと思う。

 あいつは、この作品を客観的に見る『場』として必要なんじゃないか。

 そう、ドキュメンタリーはどうあがいたって個人の主観というものが入ってくると――いうようなことを森達也は言っていた気がするが。

ドキュメンタリーは嘘をつく

ドキュメンタリーは嘘をつく

 

 

 正確にはこっちか。 

 メディアリテラシー

 (上記より引用)

 森達也
    「テーマを選んだ瞬間にもうフィクションが始まっている。フィクションというか、    主観・自分の想いという ものが始まっている」

 他にも、『A』の批判の反論で語っていた気もする。

 

 ようするに、限りなく現実に近い世界観を描いた『ガッチャマンクラウズ』において。

 主人公の主観というカメラでそれを見ないように。

 観客に鑑賞後でも鑑賞途中でも「何でだろう? じゃあ、どうすればよかったんだろう?」と考えさせるための、装置なんじゃないかと。

 俺は思う。(大ざっぱにまとめたな……) 

 

 

 ……あぁ、やばい。

 これ以上書くと、本格的な語りになりそうな気がする。

 朝、何気なくブログ書いて「うふふっ……」とやりたかっただけなのに!

 ともかく、磯崎さんの対談本はすごい勉強になった、で無理矢理しめておこう。

 他にも読まなきゃいけないのとか。

 あ、『舗装と下水道の文化』がすごいおもしろかった。これもカクヨムの――『7start』で生かしたいと思う。

舗装と下水道の文化

舗装と下水道の文化

 

 

 以上、蒼ノ下雷太郎でした!