今月の映画秘宝みて、キャプテン・アメリカに恋人がいるってのを知って絶望し、同時に心配した。「それ絶対策略だよ!」失礼だろうか。だが、あれほどキングオブモテないもいないと思うのだが。いや、じゃあお前はどうなんだと言われれば、キングじゃないけどモテない、冴えないモテない男なんだけど。
さらに映画秘宝みると町山さんが柳下さんに『進撃の巨人』でつっこまれる話もあり。というか、春日太一さんのツイート見ると、やっぱ見るべきじゃないのかな……と思いつつ、多分、明日は見に行くと思う。それで書きたい評論があるし。どう語るにしても見なきゃ語る資格もないだろうし。まぁ、割引でたった1100円で買える資格なんだが。
こう、夢見ていたというか。焦がれていたというか。信じていたというか。
そういったものが崩れていくのは悲しい。
変化。
という言い方もできるが、変化というのは中々耐え難いものだ。うれしいものばかりではない、こわいものもある。いやうれしくても、突然の変化に耐えられない者がいる。デレマスの島村卯月がそうだろう。
『ファンボーイズ』という映画がある。
ようは、あれだ。『木更津キャッツアイ』を思い浮かべればいい。
あれは、ぐっさんが余命幾ばくかって宣告されるが。
この映画のある人物も余命が少ないと宣告される。
木更津と違うのは、木更津はまだいつもの馬鹿騒ぎが続くかと思いきや――という展開ではなく。
余命幾ばくと聞いて、卒業した馬鹿騒ぎにもどる――というものだ。
多少ちがう。
だが、友達とやる馬鹿騒ぎの内容は大して変わらない。
この映画のジャケットを見れば分かるが、主要メンバーはスターウォーズマニアで、真性。もうどうしようもないほどのマニアで、映画のワンシーンの細かな名前から、ちらっとしか出てない設定まで暗記している。もう覚えようと体が意識するのではなく、水が体に浸透するように――自然と記憶している感じ。彼らはそれほど好きなのだ。
だがそれも子供の頃ならよかったが、いい歳したおっさんでロクに働かずやられたら、たまったもんじゃない。
ここは木更津と似ている。木更津は別にオタクというわけじゃかったが。
人は誰しも馬鹿騒ぎしたくなるものだろう。俺なんて毎日頭の中で馬鹿騒ぎだ。馬鹿だからな。だが、馬鹿は永遠に続くモノではない。馬鹿というのは成長していない段階を差すのであって、成長したら消えてしまう。
そう、消えてしまうのだ。
過ぎ去るものに、感情を抱くのは古今東西ありとあらゆる映画にある。アニメオタクいえば、『けいおん』がそうだろうし、今では『のんのんびより』もそうだろう。
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いつかは消えてしまうもの。
だからこそ、儚く美しくもある。
『ファンボーイズ』の登場人物たちは、余命幾ばくをキッカケに旅に出る。
ルーカススタジオに忍び込んで、まもなく上映されるエピソード1(これが公開される前という設定)を盗み見るという、とんでもない話。
荒唐無稽と思われるだろう。
途中、スタートレックのファンとも死闘を繰り広げ、娼婦に金を巻き上げられたり、何かスターウォーズ関係ないジャン! と思うこともあったのだが、しかし、それを含めて馬鹿騒ぎ。大勢でやればどんなまずいバーベキューもおいしいと、『ガッチャマンクラウズインサイト』で言っていた。どんなアホなことも、友達とやればおもしろいのだ。
最後はけっきょく、主人公達はスターウォーズのファンのままなんだが。(エピソード1を見る前)
それでも、変わったモノがある。カレッジの呼び名だとか、就職だとか、そんな細かいこと。しかし、そういう細かいことが徐々に変わっていくのが人なんだろうし、その中で消えていく人もいたけれど、それも含めて、楽しいなと思わされた映画だった。
感動した!
スターウォーズでも何でも、どんな作品のファンも、案外こういうものだよね。
そうそう、切り離せないよ。だって大切だもの。
以上、蒼ノ下雷太郎でしたぁ。