一応俺は、ライトノベル作家を目指してるわけだが。
何故か、ブログでは映画の紹介ばかりが目につく。
アニメの感想もめっきり減り、これでもか、これでもか、と映画の紹介をする。
ライトノベルを読んだ感想とか、そういうのはほとんど皆無だ。
……いや、これにはワケがあってだね。
ライトノベルの市場なんてものは、もうほとんどが固定客で埋まってると思ってるんだ。
ただでさえ、少子高齢化と言われる昨今。
もうパイのピースはほとんどない。
それを、限られたピースで客の奪い合いなんて馬鹿げてる。
だから、パイじゃなく――むしろ、他の食べ物。辛いものでも、しょっぱいものでも、違う食べ物から客を引っ張ればいいのではないか。ある人だってパンだけじゃ生きてけねぇと言ったろ。言ってないか。言ってると思え。ともかく、フロンティア精神よろしく、新たな客を連れて来なければライトノベル市場もダメになると思うんだ。
だから、映画を……。
ま、映画ファンってのはアニメやオタクカルチャーから微妙に離れているファン層だからね。(アニメはあまり見ない人も多いし)
だから、映画の感想を載せるのも、そういう人達から引っ張って来れないかなと考えてたんだが……。今のとこ、うまくいってるのか、ないのか。
まぁいい、昨日見た映画の話する。
『ポリスストーリー/レジェンド』
2013年に公開されたやつ。
2012年公開の「チャイニーズ・ゾディアック」という映画を最後に、「もう命がけのアクションは卒業だ!」と言っていたはずが、割と全開でアクションしてる。
ドラえもんがまだまだ子供達のために必要なのと同じで、ジャッキーまだ人類には必要だということだね。
あらすじ。
歓楽街にある工場を改装して作られたナイトクラブ「ウー・バー」に、ジャッキー演じる刑事が、娘のために赴く。
娘は日本でも昔いたというか今でもいそうな、茶髪のカツラをかぶり、刺青をほり、ヤクもやってそうなアッチ系というか馬鹿になっていて、父親であるジャッキーが怒るのだが。
これだけなら、映画は娘と父親の対話だけになりそうだが。ナイトクラブのオーナーが突如、クラブにいる客を監禁し、ジャッキーも襲われ意識を失い――
いや、アクションはすごい。
これまでのカンフーとは微妙に違い、リアル思考。ハリウッドのアクションのようになっている。
ときおり、関節技も織り込んでね。
また、ムエタイを使う敵も出てきたりして。微妙に、タイ映画も意識してるんじゃないかと勘ぐってしまう。非常に、時代を現代に合わせたような作品だ。
だが、ストーリーは正直よー分からん。
最初は父と娘を意識したダイハードかと思ったら、突如ミステリー形式になって、犯人の本当の目的(妹を死なせた奴をブッ殺す!)が予想外の展開というか、「あ……うん、そう?」というオチになる。それにより、犯人の目的は一気に瓦解。
それで解決するかと思ったら、犯人は「もう知らん!」と暴れ馬状態になり、映画の展開よろしくちゃんと娘を連れて逃走、ジャッキーが追いかけなきゃいけなくなる。いや、もう「お前何がしたいんだよ?」と始終しょうがないんだけど。
いやでも、敵はどうでもいい。
観客が見たいのはジャッキーだ。
今回のジャッキーはどうやら、人を殺さないジャッキー。るろうに剣心よろしく、人を殺さず、助けられるなら限界までそれをあきらめない刑事らしい。
だから、敵の妹が過去に巻き込まれた事件でもギリギリまで妹だけじゃなく犯人の命も助けようとしたし。
そして、このわけ分からん現在の敵も助けようとした。
そこは終始一貫していて、そこはよかった。るろうに剣心の実写版が、自分は人を殺さないけど、他人が人を殺すのは黙認するという矛盾よりかは数倍マシだ。(いや、映画自体はおもしろいと思うんだけどね……)
何より、ジャッキーが関節技というか。
これまでとは違うアクションを見せてくれるのは、やっぱり楽しいからね。
金網デスマッチ。
寝転んでからの技の掛け合いは、流石、と拍手喝采の嵐である。もうこれだけで、この映画は見るっきゃないね。
……ま、他にも言いたいことは。
舞台はかなりがんばってるけど、ダイハードと比べるとやはりこじんまりしてるし。
てか、中国ってお金あるんじゃないのか?
何で、大作映画を撮ろうとすると『楊家将~烈士七兄弟の伝説~』のように、ちょっとしょっぱい感じになるんだろうか……。いや、ジャッキーが出るからそれでいいけどね。
以上、蒼ノ下雷太郎でしたぁ。